競売と自己破産

一般の人々にはほとんど関係ない話ですが 住宅ローンや商工ローン

の返済に困って自宅などが競売になるケースがあります。

大体の競売の流れですが ローンの滞納(おおよそ3か月くらいが目途)

ここで返済ができないといわゆる期限の利益の喪失という状態になり

保証会社等が債権者にローン残高を返済 債権者が保証会社に代わり

ます。(大体1~2か月くらい)

その後 債権者は裁判所に競売を申し立て競売開始決定 差押登記が

なされます。その後執行官が現地を調査し売却価格の決定等を実施

いわゆる3点セットを作成し一般に公告されます。(一般の人が知るのは

子の時点です)この間約3~6か月間です。その後入札と改札が行われ

強制執行が行われ立ち退きとなります。(鍵交換や家財も放り出されます)

これが一連の競売の流れですが、実務上は杓子定規にはいかない場合が

多いです。万一、自宅が競売になるような場合(ほとんどないと思いますが)

下記のことを留意してもらえればかなり状況は違ってくると思います。

まずは 返済できない状況であればその事情を正直に金融機関に早い段階で

相談すること。誠意をもって話せば話を聞いてくれる可能性があります。

但し、滞納が始まって全然連絡が取れなくなったりすると担当者は粛々と

手続きを進めてしまいますので注意が必要です。それと返済しようと

他の金融機関(カードローンやサラ金闇金等)に手を出すのは危険です。

傷口が小さいうちに事情を話して自宅を任意売却してもらうのが賢明です。

競売の場合 売却の価格が市場価格6割から7割程度と低くなっており、競

売になっても残債が残ってしまうケースがほとんどです。残債を少しでも減

らすためにも任意売却をお願いするのも一つの方法です。(ただし、任意

売却は受けてくれない場合あるので注意が必要です)

任意売却ができすに競売となり強制執行がおこなわれた場合どうなるのでしょうか

一度はテレビで見たことあると思いますが、自宅の家具に紙を貼られるやつ

が実際に行われます。執行官と古物商(家具の買取屋)鍵屋などが一緒にきます。

そして紙を貼った家具の査定をするわけですが、実態は、作業終了後 居住者に

かなり安い金額で買い取らないかと持ち掛けるのが実情です。仮に家具を取り上げて

も保管場所や保管費用が掛かりそれは落札者の負担となるためあまり合理的では

ないためです。通常は、滞納が始まり約1年間たっていますので(その間は返済

はしないので)少しはお金がたまっており、落札者との話し合いで事前に引っ越

すことが多いようです。

残った残債はどうなるのでしょうか?これは債権者(保証会社)は残った

債務を債権回収会社サービサー)に売却します。売却の金額はここでは

書きませんが(一般の感覚からしたら信じられない金額です)なぜ売却する

かというと金融機関は信用債権は償却しなければいけないルールがあるためです。

サービサーは、債務者へ取り立てに入るわけですが過剰な取り立ては貸金業法

では禁止されているため、暴力や威嚇での取り立ては今はほとんどありません。

もしそのような取り立てがあれば、警察へ相談となります。

この信用債権はサービサーにとっては回収できれば儲けものといった債権で

多くの債務者は弁護士などに相談して自己破産するケースが多いです。

但し、自己破産するにも実はお金がかかります。お金がなくて自己破産する

のに50万円前後のお金を弁護士に払うこととなります。弁護士もわかっている

ので分割で返してねってことになるのが多いようです。

 

ここからは私見です。

ローン返済には時効があるのを一般の方で知っている方は多くないと思います。

貸主や借主が商人の場合は5年 個人の場合は10年 信用金庫や公庫の場合も

10年となります。これは弁護士に相談に行ってもなかなか教えてくれません。

なぜなら自己破産は弁護士にとって収益源であるからです。

したがって自己破産せずに時効を待つ方法もありと思われます。実務上として

不動産担保がないわけですから取れるものが、ものすごく限られてきます。

ここでは詳しく書きませんが、給料の差し押さえとかしてくるのを恐れていますが

実は差し押さえられる金額は上限が定まっています。また取り立ての電話なども

厳しく制限されており取り立て側としては、かなりやりづらいのが実情です。

ただ、債務者にとっては自己破産してすっきりしたほうが精神衛生上も救われる

という意見もありますが。

もう一つ 私見ですが 日本の住宅ローンもノンリコースローンを取り入れるべき

時が来ていると感じています。ノンリコースローンとは、簡単に言うと貸し手側

も責任を取り担保不動産を売却したらそれで債権はなくなるというものです。

ローンを出すのはある意味で投資と一緒だと思います。投資に失敗したら

一方だけが責任を取るっておかしくないですか?

 

少し長くなりましたが 日頃思っていることをつらつらと書きました。

 

次回は 初心に戻って 潜在意識と顕在意識パート2です。